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信託報酬がリターン(利回り)に与える影響

インデックス投資の大前提は「長期投資」することです。日々の値段の変動に一喜一憂せず、ファンドが高値を付けようが暴落しようが気にせず保有し続けます。そしてインデックス投資は、保有コスト〜つまりファンドやETFの『信託報酬』が低い商品を選ぶ事が基本です。

信託報酬とは、ファンド(投資信託)やETFなどに掛かってくる保有コストの事です。例えば信託報酬が1%のファンドは、基準価格に対して年間1%分の手数料が掛かることになります。信託報酬は、ETFにある最安クラスのものなら0.1%程度から、高いものでも精々2%程度です。たかが年間1〜2%の差なら、大した影響はなさそうに思いますね。

ところが長期保有した場合、信託報酬の影響というのはとてつもなく大きく、資産の増え方に相当な差が付いてきます。例えば元本100万円を運用し、標準的な株式投資のリターンである年10%の利回りが得られると仮定した場合・・・

信託報酬のトータルリターンへの影響(単位:円)
保有期間\信託報酬 0.5% 1% 1.5%
1年 1.095.000 1.090.000 1.085.000
5年 1.574.239 1.538.624 1.503.657
10年 2.478.228 2.367.364 2.260.983
20年 6.141.612 5.604.411 5.112.046
30年 15.120.313 13.267.678 11.558.252

信託報酬が0.5%と1%のリターンの差は、初年度は五千円だけですが、10年後には約11万円、20年後には約53万円〜つまり元本の半分以上の差が付いてしまうのです!

もし元本が1000万円になれば、差も10倍になりますから20年で500万円以上の差が付く計算になります。信託報酬は、日割りされて日々の基準価格に反映されているので、保有していてもコストが掛かっている実感は沸きませんが、影響は極めて大きいのです。このように、わずかな信託報酬の差でも、長期になれば複利効果で利回りに大きな差が出てきます。

どの投信が最も値上がりするのか、完全に予測する事は不可能ですが、信託報酬はあらかじめ判明しているので、より有利な投信は簡単に分かります。インデックス投資の基本が、低コストのファンド・ETFを選ぶべきだという理由が、これでよく分かるのではないでしょうか。



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