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海外投資のリスクを減らす方法

当サイトで資産運用の基本として解説している「インデックス投資」は、特定の国や地域などに属する企業の株式を、全部まとめて丸ごと買うという方法でした。この方法は、海外投資のリスクを軽減するという意味でも、非常に有効な考え方です。

例えばA社株とB社株という異なる銘柄では、日々の値動きは当然ながら異なります。仮に両者の期待利回りが同じ10%だとすれば、A社株だけ、B社株だけに投資しても、両方の株に半々ずつ投資しても、期待利回りは同じ10%です。しかし、一方の株だけを保有するよりも、両方に分散投資した方が、リスクは確実に小さくなるのです。

例えば、ある日にA社株が値下がりしていても、B社株は値上がりしているかも知れません。A社株だけに投資していれば資産は必ず目減りしていますが、両方に分散投資していれば、資産の減少幅は小さくて済みます。それどころか、B社株の値上がりが大きければ、プラスになっている可能性すらあります。つまり、期待リターンが同程度の商品なら、複数に分散すればするほど、値動きの幅=リスクを小さく抑えられるのです。

左下は「リスク把握の重要性」でも紹介した図です。リスク=値動きの幅が激しいと、暴落時(赤丸の辺り)で売却せざるを得なくなってしまえば悲惨です。しかし、複数の株式に分散して、資産全体の値動きを小さくすれば、大きな損害を被る可能性は大きく減らせます(右下図の青線)。

海外投資のリスク解説図   同じ利回りなら低リスクの方が有利

この考えを究極に追求したのが、市場全体に投資する「インデックス投資」なのです。ある国の株式市場全体に投資する訳ですから、個別の企業に投資するよりも、はるかに低リスクな運用が可能になります。さらにいえば、アメリカだけ、中国だけといったように、個別の国だけに投資するよりも、世界中の全ての国に分散投資すれば、リスクはさらに小さくなります。インデックスファンドやETFの中には、このように世界全体に分散投資する商品もあり、海外投資する人の間で人気です。

株式だけでなく、債券やREITにも分散する考えも

そして、投資対象を株式以外にも広げれば、リスクはさらに抑えられます。2008年の金融危機でも明らかになりましたが、近年は投資環境の発達等により、世界各国の株式市場は値動きの連動性・相関が高くなっています。世界中に分散投資していても、大きな金融危機が来れば、結局はどの国の株価も暴落する確率が高くなってきています。

こういった危機に対してもリスクヘッジしたいなら、株式だけでなく、別の商品への投資も考えなくてはなりません。「財産3分法」という言葉があるように、株式・債券・不動産に分散することが、昔から推奨されてきました。現代風に直せば、不動産はREITも含めますし、さらにコモディティ(金・原油など商品)も含めた「財産4分法」という考え方もできます。

しかし近年では、REITやコモディティも、株式との値動きの相関性が高まっています。故に、リスクを抑えたいなら、株式との相関が最も小さい(=値動きが連動しにくい)債券にも投資する必要があります。

残念ながら債券は、長期的に見れば必ず株式よりもリターンが小さくなる商品です。株式と債券に分散投資すれば、リスクは大幅に減らせますが、期待リターンも減少することを受け入れなくてはいけません。長期間の投資が可能な若い世代の人は、ある程度リスクを許容してでも、複利効果を見込んで株式の割合を増やすべきです。

しかし、たとえリターンが低くなっても、リスクを抑えた投資をすべきな場合もあります。例えば60歳以上の人は、給与所得が無くなりますし、暴落を喰らった場合に回復するまでの年月も若い人より短い訳ですから、極力リスクを抑えた投資をすべきです。当サイトで紹介している「確定拠出年金」が特にそうですが、年を取る毎に株式の比率を減らし、リスクの低い債券や預貯金に切り替えていくべきです。

では、どのような比率で株式や債券、あるいはそれ以外の資産を配分するのが良いのでしょうか?海外投資の世界では、資産配分のことを「ポートフォリオ」とか「アセットアロケーション」などと呼びます。次節からは、年齢などリスク耐性別に、最適なポートフォリオの考え方を説明していきます。

 

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