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貸仮想通貨で金利を得る事のリスク

最近では、ビットコインなどの仮想通貨を単に購入するだけでなく、保有する仮想通貨を貸出に回す事で金利収入を得られる、というサービスも登場しています。株式投資における「貸株」と同じです。

貸仮想通貨の魅力は、圧倒的な金利の高さです。例えば、Coincheck(コインチェック)社の貸仮想通貨サービスでは、1年間の貸出で年率5%の金利が付くことになっています。ビットコインだけでなく、イーサリアムやリップルなど、同社で扱いがある全ての仮想通貨で貸金利を得られます。

貸株の場合、その銘柄の需給によって変動しますが、1%も金利がつかない事がほとんどです。中には10%を越える高金利の銘柄もあったりしますが、変動金利なのであくまで一時的なものに過ぎません。

すぐに売るつもりが無い、仮想通貨を長期投資する予定の人にとっては、貸仮想通貨の金利は一見すると魅力的に映ります。どうせ保有しっぱなしにするなら、その間貸出に回す事で金利が得られるなら、やらないと損だと思うかもしれません。

しかし、この貸仮想通貨というシステムには、様々な問題点が潜んでおり、5%の金利でも実はリスクに見合わない可能性が高いので注意が必要です。

これから説明する全ての問題の元凶は、仮想通貨を貸出す際「一定期間は戻せない」という制約がある事に起因します。例えばコインチェック社の「365日間=金利5%」のコースだと、1年間は自分の元に返ってきませんし、換金する事も出来ず、預けっぱなしになります。金融用語で言うところの「流動性ゼロ」の状態になります。貴方がどんなにお金が必要になっても、期間内は貸した仮想通貨を現金に戻す事ができません。

仮想通貨は法律上、株式のような信託分離保全が行われていません。取引所(コインチェック社)が倒産すれば、預けていた通貨が戻ってこない可能性が高いです。自前で仮想通貨を保有する場合は「ウォレット(財布)」に保管しておけばまず大丈夫ですが、貸仮想通貨では一旦取引所のものとなるので、安全性は大幅に下がるのです。勿論、預金保険機構のような政府の保護の対象にもなりません。誰も安全性を保証してくれない、完全に自分だけがリスクを被る取引なのです。

コインチェック社では注意事項で書かれていますし、他の取引所でもまともな運営社なら、明文化されているはずです。

有名なマウントゴックス破綻事件では、2014年2月に突然サイトが消えて運営者が雲隠れする事態に陥りました。法整備が届いていない仮想通貨の世界では、ある日突然に運営会社が消失するようなリスクも十分あり得るのです。

 

短期の値動きに一喜一憂せず、将来性に掛ける事が長期投資のポイント

また取引所・運営会社が問題なく誠実に経営していても、仮想通貨自体に問題が起きて、損失を被るリスクもあります。

例えば2016年6月にハッキング詐欺があったイーサリアムは、その後「イーサリアムクラシック」と2つに分裂する騒動へと発展しました。このような問題が起きた時、仮想通貨を貸し出していれば、全く対処する事が出来ない訳です。

最もメジャー通貨であるビットコインには、歴史が古いゆえシステムがレガシーで、決済認証が遅くなりすぎているなど技術的な問題が多いです。そのため、ビットコインは常にハードフォーク(ルール変更)が起きるリスクに晒されており、知名度が圧倒的でも「絶対に生き残る通貨だ」とは言えないのです。

よって、1年も動かせない状態に晒し続ける事は、極めてリスクが高い行為だといえるのです。90日や30日など拘束期間が短いコースもありますが、これだと確かにリスクは減りますが、金利が最大3%までと大幅に落ちるので、リスクとリターンの比率は大して変わりません。

仮想通貨は、単純に値動きが激しい(ボラティリティが大きい)だけでなく、現状では存在自体すら危ういのです。

長期的な視点から仮想通貨に投資しておく事は、資産運用の一つの選択肢として十分アリだと思います。しかし僅かな金利収入を目当てに、上記のようなリスクに晒す事は、決して割の良い行為だとは言えません。当サイトで言うように、仮想通貨が(クレジットカードや電子マネーのような)決済手段の一つとして生き残るなら、通貨の価値は現在の何十倍にも成長していくはずです。目先の僅かな金利など追わなくとも、十分な見返りがあるはずでは?

   

 
   

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