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国内のリンク債型ETF(ETN)一覧表

日本国内(東証・大証)に上場している外国株ETFの中には、現物株を保有せずリンク債で運用されるタイプのものが、実は数多くあります。この「リンク債型ETF(ETN)」には、株価の変動に加えて、保証会社が破綻すれば資産が大幅に目減りする為、2重にリスクを背負っていることになります⇒リンク債型ETFの仕組みと問題点

現物株を保有する通常のETFなのか、それともETNなのかは、運用報告書等を精査に読み込まないと、中々判別できません。そこでこのページでは、国内上場の外国株ETFをタイプ別に分類してみます。

証券
コード
名称 対象指数 運用方法 信託報酬 同類の海外ETF
と信託報酬
優劣
1309 野村 上証50上投 上海50指数 リンク債 0.95%以内 香港:02823
(0.99%)
×
1313 KODEX200上場 韓国KOSPI200 現物株 0.35%以内 EWY(0.65%) 国内
1322 日興 上場パンダ 上海CSI300指数 現物株 1.05%程度 香港:02846
(0.99%)
1323 野村 南アフリカETF FTSE/JSE Africa リンク債 0.95%以内 EZA(0.66%) 海外
1324 野村 ロシアETF RTS指数 リンク債 0.95%以内 ERUS(〜0.74%) 海外
1325 野村 ブラジルETF ボベスパ指数 リンク債 0.95%以内 EWZ(0.65%) 海外
1545 野村 NASDAQ-100 NASDAQ100 現物株 0.45%以内 QQQ(0.20%) 海外
1546 野村 NYダウ30種 ダウ30 種平均 現物株 0.45%以内 DIA(0.18%) 海外
1547 日興 上場S&P500米株 S&P500株価指数 先物 0.255%程度 SPY(0.095%) 海外
1548 日興 上場チャイナ株 ハンセン中国企業株指数 現物株 0.645%程度 香港:02833
(0.10%)
海外
1549 日興 上場インド株 S&P CNX Nifty指数 先物 0.645%程度 香港:03015
(0.85%)
×
1550 MAXIS 海外株ETF MSCIコクサイ(円) 現物株 0.25%以内 TOK(0.25%)
1554 日興 上場MSCI世界株 MSCI ACWI ex Japan 先物 0.396%程度 ACWI(0.35%)
1557 SPDRS&P500 S&P500株価指数 現物株 0.095%程度 SPY(0.095%)
1559 野村 タイ株SET50 SET50指数 現物株 0.55%以内 THD(〜0.74%) 国内
1560 野村 マレ株KLCI FTSEマレーシアKLCI指数 現物株 0.55%以内 EWM(〜0.59%) 国内
1678 野村 インド株ETF S&P CNX Nifty指数 リンク債 0.95%以内 香港:03015
(0.85%)
×
1680 日興 上場MSCIコク株 MSCIコクサイ(円) 先物 0.345%程度 TOK(0.25%) 海外
1681 日興 上場MSCIエマ株 MSCIエマージング 先物 0.345%程度 EEM(〜0.75%)
VWO(0.22%)
海外

上記表の「運用方法」の欄が、ETFのタイプを識別しています。また、同じ指数を対象とする海外ETFも併記していますが、中にはやはりリンク債で運用されている物もあるので、それを青色で表記しています。

そして現物株・リンク債以外に、株式先物で運用しているETFもあります。このタイプは、やはり現物株式は保有しませんが、リンク債型よりもリスクは低いです。というのは、株式先物は信託分離保全されているはずで、先物の運用会社が破綻しても、投資家の資金には影響しないからです(※注1)。それでも、現物保有タイプに比べれば好ましくないのは確かです。

最後に「優劣」という欄について。同じ指数が対象の国内外ETFを比較する場合、売買手数料、為替の両替コスト、信託報酬、流動性リスク、リンク債リスク、の5つが要素として考えられます。これらを総合的に加味した場合、国内上場のETFが有利か、それともアメリカや香港市場に上場している物の方が有利かを比べています。

優劣欄が「分」のものは、どちらが有利かは一概にいえない場合です。例えば東証の「日興パンダ【1322】」と、香港上場の「iシェアーズ中国A株【02846】」の比較では、両者とも現物株ですが、信託報酬は後者の方が有利です。しかし、投資期間が比較的短期間の場合、信託報酬よりも売買手数料(国内の方が安い)や両替コスト(国内なら不要)の影響が大きくなります。つまり、20年30年と長期保有なら【02846】の方が有利ですが、数年程度の運用なら国内の【1322】の方が低コストです。

優劣欄が「×」のものは、どちらも投資対象として不適格な場合です。特にインド株ETFは、同国の規制上、現物株での運用は不可能=リンク債or先物での運用をせざるを得ません。また、どれもが流動性(一日の売買高)が少なく、スプレッドによる損失が激しいです。信託報酬も高めなので、現状では国内・海外共に、投資するに値しないETFだと思います。但し、それではインドへの投資手段が無くなる(※注2)ので、消去法で言うなら「日興上場インド株【1549】」が最もマシです。

 

※注1:あくまでも定義上であり、実際には海外の先物を使っているので、破綻すれば投資家に影響が及ぶ可能性もあります。
※注2:投資できるインド個別株は米国上場(ADR)の約10銘柄のみで、投信は信託報酬が1.5〜2%と高すぎる物ばかりです。

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